プロローグより前…
またまた、人狼ネタ。
ちゃんと終わった村なので、最後まで書けるはず…
とりあえず、この村をプレーするにあたって用意してあった背景と、実際の進行を織り交ぜて書いてみようと思います。
「やれやれ、本当に田舎だなこの村は…」
村に着くなりジムゾンはそんなことをボヤいた。
実際はこのくらいの規模の村は平凡だろう。
しかし、首都の中央教会に在籍していたジムゾンにとっては、ことさら田舎に写るようだ。
「あら、新しい神父さんですか?」
「ええ、このたび赴任することになりましたジムゾンと申します。失礼ですが教会はどちらでしょう?」
「あぁ、それでしたら…」
通りすがりの女性に、表向きの丁寧な口調で教会の場所を尋ねるジムゾン。
笑顔で女性と別れた後、教えられた道どおりに教会へ向かった。
程なくして、村の中央辺りにある教会に辿り着いた。
思いのほか綺麗な教会に軽く驚きながら、ジムゾンは扉をくぐった。
「ふむ…意外に片付いているな。前任者が綺麗好きだったのかもしれないな」
「とりあえず、村の地理なども把握しておきたいし、挨拶がてら出かけるとするか」
そういうと、荷物だけ置いてジムゾンは、村を見て回ることにした。
すでに、昼は回っていたが、さほど広い村ではないからという考えがジムゾンにはあった。
「盆地にある村だが…畑は、比較的普通にあるんだな…」
畑にある作物は大豆が目立つようだ…と、ジムゾンはメモに記入した。
(まぁ、役に立つとも思えんが…)
村人に挨拶をして回ったため、教会に戻ったときには、もう夕暮れ時になっていた。
「意外に時間がかかったな。まぁ、地理の把握はできたが…」
ジムゾンが考えていたのは、村人たちのことだった。
村長を始めとして、どこか個性的…というよりも変わった者が多いのだ。
どこか人格に揺らぎを感じる村長、自称美少女はんたぁ、竹槍を振り回す木こり。
(大体、美少女はんたぁって、美少女を狩るみたいだよな…)
人狼を狩るために派遣された以上、狩るまでは戻ることはできない。
あの、変わり者の中で生活することになるのかと思うと、少し憂鬱になるジムゾンだった。
プロローグに続く……